答え
「プラマーク」をつける義務があるものは...
A:テイクアウト用プラスチック容器です!
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解説
プラマークとは?
正式名称は「プラスチック製容器包装リサイクルマーク」。略して「プラマーク」と呼ばれ、 資源の分別・回収・リサイクルを促進することを目的に、プラスチック製容器包装への表示を義務付けられた識別マークのことをいいます。
2001年に施行された資源有効利用促進法に基づき、プラスチック製の容器包装には必ず、この「プラマーク」が付けられている必要があります。「プラマーク」の適切な表示により、家庭でのゴミの分別や自治体の回収作業のシーンで、プラスチック製容器包装のリサイクルの効率化が図られ、環境保護に貢献することが期待されています。
プラスチックのリサイクルマークには、この「プラマーク」以外に「PETマーク」があります。「PETマーク」が、PET(ポリエチレンテレフタレート)素材から作られた飲料や酒類、しょうゆやみりんなどの特定調味料のペットボトルが対象であるのに対し、「プラマーク」は、PET以外の素材で作られたプラスチックの容器包装を対象にしている点に違いがあります。
この2つのマークがついた容器包装は原則、リサイクルの対象となり資源ゴミとして扱います。一方、自治体によってルールは異なりますが、マークのついていないプラスチックゴミは、可燃ゴミもしくは不燃ゴミとして扱います。
識別マークの見方
「プラマーク」や「PETマーク」などの識別マークは法律で、ほぼ同時に捨てられる構成部分については、容器包装のいずれかの部分に一括して表示をすることが認められています。
例えばペットボトルであれば、ボトル・キャップ・ラベルの3点をラベルに一括して印刷表示する方法が採用されています。また、一括表示を採用する場合は、ボトルの部分は「PETマーク」、キャップとラベルは、「プラマーク」というように、使われている構成部分の名称をその識別マークに併記することも法律で義務付けられています。
「プラマーク」には、容器包装に使われている素材を表す「PET」、「PE」、「PP」、「PS」などの樹脂記号が包装容器の部位ごとに任意で記されており、この表記でどのような素材が使われているか識別することができます。
- PET:ポリエチレンテレフタレート
- PE:ポリエチレン
- PP:ポリプロピレン
- PS:ポリスチレン
上記の4つはいずれもプラスチック素材ですが、それぞれの特徴や違いがわからなかった人は、こちらの本をぜひ読んでみてください!
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「プラマーク」の表示義務と例外
プラマークの表示義務は、一般的にプラスチック製の容器や包装に対して表示が義務付けられていますが、以下に該当する対象事業者や対象物の中には、表示の省略が許される例外のケースもあります。ここでは、3つのケースについて解説します。
①無地の容器包装
表面に印刷・エンボス、シール・ラベルが施されていない、無地の容器包装へは直接の表示を省略することができます。ただし、容器は紙箱、中身は無地の容器で個包装されたお菓子など、複数の容器包装から成る商品であれば、そのいずれかに識別マークと役割名を併記して一括表示する必要があります。
②表示場所がない容器包装
玉ねぎやみかんを包むネット状の容器など、表示スペースの問題で物理的に表示が不可能な容器包装へは、直接の表示を省略することができます。ただし、ネット状の容器に貼られたラベルなど、物理的に表示不可能な容器包装とほぼ同時に捨てられる容器包装があれば、その上に表示する必要があります。
③プラスチック製品
プラスチック素材の容器包装への表示は義務付けられていますが、プラスチック製品そのものへの記載は不要です。「プラマーク」は材質にプラスチックの使用の有無を判別するためのマークではありません。あくまでも、容器包装リサイクル法のリサイクル対象になっているものに、「プラマーク」の表示を義務付けています。
プラマーク以外にも!素材ごとの識別マーク
資源有効利用促進法に基づき、国が識別表示を義務付けている容器包装は「指定表示製品」と呼ばれています。ここでは、プラスチックやPET以外の素材に表示義務のある識別マークを解説します。
・紙マーク
紙で作られた容器・包装につけるマークです。段ボールや、紙パック飲料以外の紙製容器包装につけられます。表示する製品には、紙箱・包装紙・台紙や中仕切、紙袋などがあります。
【問い合わせ先】 紙製容器包装リサイクル推進協議会
・アルミマーク
アルミニウムで作られた飲料缶につけます。表示する製品は炭酸飲料やアルコール缶など。アルミとスチールを分別しやすくするという目的でつけられています。
【問い合わせ先】 公益社団法人 食品容器環境美化協会
・スチールマーク
スチールで作られた飲料缶につけるマークです。缶コーヒーや果実飲料などにつけるもので、アルミと同様に材質をマークとしてつけることで分別しやすくする目的があります。
【問い合わせ先】 公益社団法人 食品容器環境美化協会
国ではなく、各民間団体が運用しているリサイクルマークもあるので、身の回りの製品や包装容器を手に取ってみて、リサイクルマークを探してみましょう!それぞれマークを運用している団体が違うので、気になる方は調べてみてくださいね。
マークからはじめよう!環境に良いチョイス
「プラマーク」をはじめとするリサイクルマークは、消費者が見てもリサイクルできるかどうかわかりやすい表示がされており、よく理解すれば、私たちのゴミの分別を助け、資源の有効利用に大きく役立ちます。
資源の不足や、ゴミの焼却による地球温暖化、最終処分場の不足が深刻化している現在、資源の有効利用は喫緊の課題となっています。
限りある資源を循環させ、子供たちが大人になった後も豊かな暮らしを続けていくためにも、まずは身の回りの製品や容器を手に取り、マークを探してみましょう!
\知らなきゃ損する、ゴミの減らし方!/
\どれくらい知ってる?環境配慮の「R」/
(参考)経済産業省:「3R政策」
(参考)経済産業省:「容器包装の識別表示Q&A」