ダイナリー図書館では、これからの地球のために、自分ごととして環境問題に取り組むキッカケとなれるよう、カンキョーダイナリー(環境>)おすすめの本や映画などをご紹介していきます。
社会課題=市場のニーズ
そこにビジネスのチャンスがある
脱アイデア優先ビジネスなら
一過性のブームでは終わらない
新しいビジネスを始める上で、売れるアイデアを考えることはとても重要です。でも、そのアイデアに長期的な需要が見込めるかどうかはもっと重要で、ここをよく見極めないと設備投資をしても流行りのスイーツのように一過性のブームで終わってしまいます。
市場に真の需要があるかどうか、そのポイントは「私たちの生活環境に潜む社会課題を解決できる」アイデアになっていることです。まずは、今考えているビジネスのアイデアをSDGsの17の目標に照らし合わせてみましょう。そこに社会的な意義があれば、きっと持続的な成功を掴めるはずです。
社会が求める課題の解決が
真のビジネス成功の鍵となる
社会が求める課題とはいったい何でしょう…。地球で暮らす全人類共通の地球環境に目を向けると、地球温暖化や異常気象、海洋プラスチックごみ問題など私たちの暮らしの中には課題が山積していることに気付かされます。また、さらに掘り下げ、性別や年齢、職業や収入などある特定の立場の人にだけ発生する課題もあります。
広く浅く多くの方に共感していただける課題に目を向けるのか、それとも狭く深い特定の方に刺さる課題に着目するのか、またその掛け合わせか。まずは、自分が取り組める社会問題を知ることから始めてみてはいかがでしょうか。
社会課題の解決で成功する
ビジネスの実例集
本書では、社会課題を解決させることでビジネスの成長を実現させている起業家に共通する「成功法則」の解明をし、その法則を実践し急成長を遂げている21社のスタートアップ企業のビジネスモデルを図解と共に詳しく解説しています。
具体的に社会問題とはどのようなものがあるのでしょうか?各スタートアップ企業が実際に取り組んだ代表的な6つの社会問題をご紹介いたします。
少子高齢化
少子高齢化とは、人口構成のうち若年齢者の割合が減少する「少子化」と、高齢者の割合が相対的に増加する「高齢化」が、同時に進行する社会問題のひとつです。医療の発達により健康寿命が伸びる一方、 少子化が進むことで消費内需が減少し、経済規模が縮小します。企業は発展性の乏しい事業への資金投資を控えることで、雇用機会は減少し若年齢層に経済的不安を与えることで、出産控えにつながり少子化が加速するそうです。しかし、公的介護や年金制度などの社会保障制度は、働き手である若年齢層が高齢者を支える形で成り立っています。この負のスパイラルを断ち切り、私たち一人ひとりが充実したセカンドライフを送るための対策が今、求められています。
フードロス
世界では、貧困や紛争による飢餓が問題になっている一方、まだ食べられるはずの食糧を廃棄してしまうフードロス(食品ロス)も深刻な社会問題です。令和4年に農林水産省・環境省から発表された「食品ロス量(令和2年度推計値)」によると、日本における1年間の食品ロスは、実に522万トンといわれています。昨今のフードロスへの問題意識の高まりで減少傾向にあるものの、国民1人あたり毎日「お茶碗約1杯分」もの食糧を捨てていることになるそうです。この問題で「食の不均衡」が生じているのはもちろん、廃棄コストによる経済的な問題に加え、焼却による廃棄処分の際に生じる環境汚染にもつながっています。
化石燃料の枯渇
地球温暖化など環境問題に対する関心の高まりが世界的に広がる中、その原因ともいえる化石燃料は常に世界的な議論の中心にあります。中でも代表的な石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料は、燃焼熱量が高く効率的なエネルギー源として、私たちの様々な生活シーンで使用されています。古代より何億年、何千万年という長い年月をかけて生成され、地球が大きなタンクとなって蓄えられてきた化石燃料は、地球上に限られた量しか存在しないため、このペースで毎日膨大に採掘され続けると石油は50年、天然ガスは60年程度で底をつくと言われています。私たちは将来の持続可能な社会のために、化石燃料に頼らない方法への移行が求められています。
地球温暖化
地球温暖化は、地球上の気温が長期的に上昇する現象のこと。大気中のCO2の増加により、太陽からの熱を地表から逃がしにくくなることで、地球全体の気温を上昇させます。地球温暖化の進行を止めるには、温室効果ガス(二酸化炭素・メタン・フロン)を出さないようにすること。そして、出された温室効果ガスを空気中から取り除くことが必要になります。具体的な事業には、太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギーを活用した創エネ事業や植林事業、省エネ製品の開発・販売などが挙げられます。
障がい者就労
障がいを抱えた方でも自分らしく能力を活かして働けるよう、国は「障害者雇用率制度」を設け就労の推進をしていますが、民間企業の法定雇用率を達成している割合はまだまだ低く、雇用義務のある企業でも約3割が一人も障がい者を雇用していない現状があるそうです。多くの課題を抱える障がい者就労ですが、「離職率の高さ」「平均給与の低さ」「地方求人の少なさ」をクリアしたうえで、障がい者への差別や偏見をなくし、やりがいを持って働くことで社会から取り残されないようにすることが真の目標です。
気候変動
世界の平均気温は、産業革命前(1850~1900年)に比べ、 2023年では1.4℃上昇したとも言われています。これは、二酸化炭素を代表とする「温室効果ガス」の濃度が高まったことが原因で、私たち人間活動により引き起こされています。例えば、無秩序な森林伐採により二酸化炭素の吸収量が下がったことや、石油由来のプラスチックごみをの焼却処分による二酸化炭素の排出量が増えたことで温室効果ガスは濃くなり続け、今後2050年には1.9〜3.0℃上昇するとも予想されています。この気候変動によって大規模な山火事や洪水、干ばつ、猛暑や豪雨など記録的な気象災害が発生し甚大化しています。また、生態系にも大きな影響があり、私たちの生活に直接的なダメージを与える危険性のある重大な問題です。
「紙」を使った環境対策なら
カンキョーダイナリーを運営する大昭和紙工産業「紙で環境対策室」では、プラスチックから紙への切り替えによる環境問題の解決を目指し、サステナブルで地球に優しい社会の実現に向けたアクションを発信しています。
また、紙パッケージ製品にご記載いただくことで、環境に配慮した取り組みを広く認知してもらえる当社オリジナルの環境マークのサービスをはじめ、「紙で環境対策」を合言葉に、様々な取り組みを行っています。
ぜひ一度、お問い合わせください。
【目次】
1章 熱狂的な需要が溢れる「社会課題解決市場」
(多くのビジネスがもがき苦しむ理由/なぜ、今こそ「社会課題解決型」なのか? あなたが「社会課題解決型」になるべき3つの理由)
2章 社会課題をビジネスで解決する「SDGsビジネスモデル事例21」
3章 あなたが「社会課題解決型」になるために
(「社会課題解決型」になるための3本の柱 1「コアイシューの発見」=「ソーシャルインパクト」 2発明はいらない、「新結合」せよ 3スキルや経験よりも「情熱」)
【著者紹介】
著者:深井宣光 (フカイノブミツ)
一般社団法人SDGs支援機構事務局長。SDGs/社会課題解決専門ビジネスメディア「SDGsジャーナル」を運営。SDGsを専門知識ゼロでもわかるやさしい言葉で伝え続け、わかりやすいだけでなく行動を喚起する解説者として注目を集めている。経済産業省関東経済産業局のベンチャー支援事業のサポーターや、各種メディア、企業でのSDGs/サステナブル企画の企画・監修のほか、社会課題解決とビジネスに関する講演など多岐にわたって活動。著書に『小学生からのSDGs』(KADOKAWA)がある。
【商品詳細】
出版社:KADOKAWA
発売日:2023/3/31
言語:日本語
単行本:240ページ
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