ZEB(Net Zero Energy Building|ゼブ)
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快適な室内環境と省エネルギーを両立する「ZEB」って?
異常気象や地球温暖化で、建物での冷暖房は欠かせない時代になったわね...。
快適な室内環境と省エネルギーを両立する「ZEB(Net Zero Energy Building|ゼブ)」って知ってる?
普通の建物は、中で人が活動するためにエネルギーが消費されつづけてマイナスに。でも「ZEB」の認証を受けた建物では、 ①エネルギーを減らす省エネと、②エネルギーを創る創エネで、エネルギーの消費量がプラスマイナスゼロになっているんだよ。
ちなみに、一般的な住宅の場合は「ZEH(Net Zero Energy House|ゼッチ)」と呼ばれるよ。
使った分と減らした分でCO2の排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」の考え方と似ているわね。
そうだね。カーボンニュートラルが温室効果ガスの排出量をもとにしているのに対して、ZEBは一次エネルギーの消費量に注目している点に違いがあるよ。
なるほど!でも、省エネに取り組んだとしても、使うエネルギーの量の創エネって本当にできるの?
建物で使うエネルギー量はかなり多いから、完全にゼロにするのは難しいのが現状。だからZEBの認証には、ゼロエネルギーの達成状況に応じた4つのレベルが定義されているよ。
具体的には、
- 省エネ+創エネで0%以下まで削減した建物には『ZEB』
- 省エネ+創エネで25%以下まで削減した建物には『Nearly ZEB』
- 省エネのみで50%以下まで削減した『ZEB Ready』
- 延面積が10,000㎡の大きな建物のための『ZEB Oriented』
の4つで、ZEBシリーズになっているんだ!
\「カーボンニュートラル」をアニメーションで解説!/
\省エネ・創エネ・畜エネの違いって?/
ZEBの事例
ZEB認証を取得した建築物の事例を教えて!
例えば、2022年5月、品川区立の環境学習交流施設としてオープンした「エコルとごし」。都内公共施設として初めて「Nearly ZEB」の認証を取得したんだよ。
基準となる建築物と比較して、なんと91%のエネルギー量削減が見込まれているんだ!
それはすごいわね!エコルとごしでは、具体的にはどのようにエネルギーを削減しているの?
エコルとごしには、区の施設として最大規模の太陽光パネルがあって、建物の屋根の7割に設置されているんだ。一般家庭約11世帯が1日で使う電気を、この太陽光パネルでは1日で発電できるんだって!
他にも、空調設備に地中熱を活用したり、トイレの洗浄水に使用するための4万リットルもの雨水を貯水できる水槽があったりするよ。 エコルとごしに行けば、どんな取り組みをしているのか、展示で楽しく学ぶことができるから、早速行ってみよう!
\都内の公共施設として初めてZEB認証を取得!/
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キーワードのまとめ
- ZEB認証を受けた建物では、省エネと創エネでエネルギーの消費量がプラスマイナスゼロ
- ゼロエネルギーの達成状況に応じた4つのレベルが定義されている
- 品川区立の環境学習交流施設「エコルとごし」は都内公共施設として初めて「Nearly ZEB」の認証を取得
(参考1)環境省ホームページZEB PORTAL[ゼブ・ポータル]
(参考2)エコルとごしホームページ「ZEB認証建築物」
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