カンキョーダイナリー(環境>)を運営する大昭和紙工産業株式会社が協賛している、環境保全団体「特定非営利活動法人サンクチュアリエヌピーオー」。活動拠点である静岡県浜松市を訪ね、海の環境を守る3つのボランティア活動を体験してきました。
第二弾は、失われた砂浜を取り戻す「砂浜回復活動」編をお届けします!
▶サンクチュアリエヌピーオーHPはこちら
消えていく砂浜
日本各地の海岸で起こっている、砂浜の浸食。
遠州灘海岸では、1980年代後半からオフロード車が砂浜を走るようになり、砂浜の荒廃が急速に進みました。さらに、近年の大型台風の多発や、砂浜の形成維持に欠かせない海浜植物の減少によって、その浸食のスピードはますます加速しているそうです。
失われた砂浜を取り戻す
サンクチュアリエヌピーオーでは、海浜植物の減少や、台風・大潮により失われた海岸の砂浜を回復する「一人一袋(ひとりいったい)運動」に、ボランティアとして参加することができます。
「一袋」というのは、砂を詰める大きな土のう袋のこと。袋の中に砂とコウボウムギの種を入れた土のうを窪地に積むことで、砂浜を浸食から守ります。
砂を詰めた土のう袋は、想像以上に重く、やっと一袋を並べただけで思わず腰を押えてしまうほど。1人では持ち上げられず、2人で協力して運びキレイに並べていきました。
土のう袋の紙化に挑戦中!
カンキョーダイナリー(環境>)を運営する大昭和紙工産業株式会社は、紙加工メーカー。当社が製造する紙製の米袋を、土のう袋の代わりとして提供しています。
紙は木材を原料とするサステナブルな素材。紙製の土のう袋は生分解するため、劣化してもゴミとして滞留することなく、土に還ります。
※通常の砂浜回復活動では、麻袋を使用する場合もございます。
前回の訪問で積み上げた土のう袋が、少しずつ分解されて自然に還っている様子もしっかりチェック。環境にやさしい紙製の土のうを普及できるように、今後も定期観察、製品改良を進めていきます。
海岸生物のためにも、人のためにも
サンクチュアリエヌピーオー馬塚丈司代表は、砂浜で産卵をするウミガメをはじめ、海岸に生息する動植物を守るために砂浜回復活動を始めました。
しかし、浸食が進んだ海岸は押し寄せる波を遮る役割が弱まり、人間の生活に津波や高潮の被害を与える可能性を高めてしまいます。
砂浜の浸食は、海の近くで生活している人でないと、なかなか気が付かないことかもしれませんが、生物にも人間にも被害を与える可能性がある環境問題として覚えておきたいですね。
以上、「#2 砂浜回復活動」編はいかがでしたか?
ゴミ拾いとは違い、個人的に取り組むには少しハードルの高い環境活動ですが、サンクチュアリエヌピーオーなどの環境保全団体が主催するボランティア活動なら、気軽に参加することができそうですね。
個人ではもちろん、企業・団体のCSR活動や学校のボランティア活動としてもおすすめです。
▶サンクチュアリエヌピーオー活動案内はこちら
次回は、「#3 子ガメ放流」編です。お楽しみに!
環境活動探訪記シリーズ