ダイナリー図書館では、これからの地球のために、自分ごととして環境問題に取り組むキッカケとなれるよう、カンキョーダイナリー(環境>)おすすめの本や映画などをご紹介していきます。
15歳のストライキが世界を変えた
グレタ・トゥーンベリの活動がドキュメンタリー映画に
ひとりの少女の怒りと涙のスピーチ
スウェーデンに住む15歳のグレタ・トゥーンベリ。2018年、彼女は毎週金曜日に学校をストライキして、国に気候変動対策を訴えるためにスウェーデン議会前に座り込みました。この「Fridays For Future(未来のための金曜日)」は世界中の多くの人々に影響を与えた実話です。
グレタさんの活動に密着したこの映画は、彼女の涙のスピーチの裏に隠された15歳の少女の葛藤が描かれています。改めて、地球のためにできることを考えるきっかけになる映画です。
あなたは地球のために何ができる?
グレタさんの強い信念とアクションを起こす勇気に心揺さぶられる作品。学生が環境問題を学ぶきっかけとして最適な映画なので、宿題のテーマとして選ぶのもおすすめ。
現在も活発的に活動しているグレタさんですが、ドキュメンタリー映画内でも描かれているように全てが応援の声ではなく、批判も多くあります。しかし、それに負けない地球を想う気持ちにあなたの気持ちにも変化が生まれるかもしれません。ぜひ親子で一緒にご覧ください。
<予告編>
地球環境を良くするアクション3選
グレタさんの行動力に感化されて、何かアクションを起こしたくなった人も多いのではないでしょうか?カンキョーダイナリーがおすすめする、誰でも簡単にできるアクション3選をご紹介します!
①地球温暖化について学ぶ
地球環境を語る上で、切っても切り離せないのが「地球温暖化」。地球温暖化とは、温室効果ガスの影響で、地上の温度が高くなることを言います。本来、地上は太陽からのエネルギーだけで温められるのですが、温室効果ガスがある場合、吸収・再放射をすることでより一層、地上の温度をあげてしまいます。
これにより引き起こされる気候変動は、私たち人間の生活や自然の生態系にさまざまな影響を与えています。たとえば、氷河の融解や海面水位の変化、洪水や干ばつなどの影響、陸上や海の生態系への影響、食料生産や健康など人間への影響が観測され始めています。
まずは「地球温暖化」について理解することが、地球環境を改善するための大きな1歩と言えます。
\本を読んで学ぼう/
②常に最新情報を収集する
環境問題に関するニュースは、毎日たくさん発信されています。世界中で巻き起こる地球環境の被害や対策情報を関心を持って知ることも大切なアクションの一つです。
新聞やテレビ、ニュースサイト、またカンキョーダイナリーのような環境問題に力を入れているwebサイトで情報収集するのもおすすめ。自分のレベルに合った、読みやすくわかりやすいサイトを見つけてみましょう!
\カンキョーダイナリーで学ぼう/
③コミュニティやイベントに参加する
ひとりで行動するにはハードルが高いですが、ごみ拾いサークルや環境保全イベントに参加してみるのもおすすめ。
カンキョーダイナリーでも紹介したことのある、ゴミを拾いながらジョギングをする「プロギング(plogging)」は、SNSやプロギングジャパンの公式サイトから全国で開催されているイベント情報を入手できます。
また、静岡県浜松市にある海洋保全団体「サンクチュアリエヌピーオー」では、親ガメの産卵調査や子ガメの観察会など、ウミガメの保全に取り組めるイベントが開催されています。シーズンによって行われているイベントは異なりますので、事前に確認の上、環境保全活動に挑戦してみてください。
【出演・監督・プロデューサー紹介】
出演:グレタ・トゥーンベリ
2003年、オペラ歌手の母・マレーナ、俳優で作家の父・スヴァンテの長女として生まれる。現在18歳で、妹のベアタと4人家族でストックホルムで暮らす。2011年に学校の授業で環境問題に関する映画を見た後、摂食障害になるほどショックを受け、それ以降、塞ぎこむことが増えた。後に、アスペルガー症候群と診断される。彼女は菜食主義者になり、飛行機での旅行を断るなど、生活習慣を変えた。気候問題に関しての独学を続け、2018年には学校ストライキをはじめ、彼女の活動が世界に波及すると、グレタは世界各地の会議に出席。大物政治家などの大人たちを相手に動じることなく厳しく批判し、気候変動の具体的対策を打つよう訴えつづけている。グレタの「Fridays For Future(未来のための金曜日)」と名付けられた運動は、南極大陸を除くすべての大陸で広がった。米タイム誌の「パーソン・オブ・ザ・イヤー」に史上最年少で選出され表紙を飾り、2019年、2020年と2年連続でノーベル平和賞にノミネートされている。
(出演者他:スヴァンテ・トゥーンベリ、アントニオ・グテーレス、アーノルド・シュワルツェネッガー、エマニュエル・マクロン、ドナルド・トランプ)
監督:ネイサン・グロスマン
スウェーデンのドキュメンタリー映画監督、カメラマン。環境問題を追求する作品を手掛けることが多い。ストックホルム・アカデミー・オブ・ドラマティック・アーツ卒業。「ローリング·ストーン·インディア」のカメラマンとしてキャリアをスタートさせた後、映画に活動の場を移す。再生回数が1,500万回超えを記録した2015年の短編映画『THE TOASTER CHALLENGE(原題)』で、グロスマンは世界的な注目を集めた。2017年、初の長編テレビシリーズとなる『KÖTTETS LUSTAR(原題)』(SVT公共放送局)を完成させ、スウェーデンの肉消費量の増加をテーマに扱った。当シリーズは、Kristallen television awardの年間最優秀ファクチュアル番組にもノミネートされた。
プロデューサー:セシリア・ナッセン
ストックホルムを拠点とするドキュメンタリー映画のプロデューサー(制作会社BR•F所属)。2018年に彼女がプロデュースしたドキュメンタリー『Bergman - Ett år, ett liv(原題)』は、エンタメ誌「Variety」の評論家により、カンヌ国際映画祭のベスト映画12本の中の1本に選出され、ヨーロッパ映画賞の最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した。同じく2018年に、短編映画『Fettknölen(原題)』が、サンダンス映画祭のショートフィルム部門にノミネート。1年後、プロデュースした『Hasse & Tage - en kärlekshistoria(原題)』(19)が、2020年ゴールデン・ビートル賞の観客賞にノミネートされた。2020年には、ダウン症の初のランウェイモデルを扱った『Maddy the Model(原題)』がCPH:DOXドキュメンタリー映画祭にてプレミア上映された。2021年には、俳優レナ・ナイマンの飾らない人物像を描く長編ドキュメンタリー『Lena(原題)』が公開予定。
【映画詳細】
2020年製作/スウェーデン/ドキュメンタリー/101分/原題:I Am Greta/日本語字幕:石塚香/配給・宣伝:アンプラグド
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(参考)COOL CHOICE「地球温暖化の現状」