バイオプラって本当にエコなの？｜エコ調査隊

バイオプラってなに？

炭素循環は、自然の中で炭素が巡る仕組みのこと。
大気・水・陸や海の生き物の間を二酸化炭素や有機物、化石燃料（石炭、石油）などに形を変えながら、炭素が循環することをいうよ。

この仕組みを取り入れて作られたのがバイオプラスチックなんだ。
自然の循環を利用したゴミにならないプラスチックとして、今世界中でプラスチックからの置き換えの動きが進んでいるよ。

 

 

---

 

どんな種類があるの？

バイオプラスチックには、植物由来の「バイオマスプラスチック」と、自然環境下で分子レベルまで分解される「生分解性プラスチック」の2つがあるよ。

 

 

 

● 生分解性プラスチック

微生物のはたらきによって、「最終的に二酸化炭素と水に分解される」プラスチックのこと。
生分解性プラスチックのほとんどは生物由来だけど、原料は定められていないから、一部石油由来のものもあるんだ。

メリットは、自然環境で生分解されるのでゴミになっても残留せず地球への負担にならないことと、焼却したときの二酸化炭素発生率が石油の1/2程度になること。だから、廃棄物処理の合理化や海洋プラスチックを減らすことが期待されているよ。

ただ、そもそも分解されることが前提で作られているから長期間は使えないんだ。また環境によって微生物の数や温度・湿度が違うから分解のスピードも一定ではないんだよ。

 

 

 

● バイオマスプラスチック

「生物由来」のプラスチックのこと。

原料には、サトウキビから取り出される糖類やトウモロコシなどが使われていて、石油は使われていないよ。自然に分解されるかどうかは定められていないから、バイオマスプラスチックでも分解されないものがあるんだ。

作られてから処分されるまでに新しい二酸化炭素を増やさないことや、限られた化石資源の使用量を減らせることがメリットとされているよ。

問題は、コストや耐久性の理由で普及が難しいこと。僕たちがお店でもらうレジ袋もバイオマス配合のものが多いけど、一般的には数％〜数十％のバイオマス素材を石油由来の素材と混ぜて作られているんだ。

 

 

 

---

 

エコにプラスチックと暮らすには

もはや僕たちの暮らしにプラスチックはかかせないよね。
それであれば、できるだけエコなプラスチックを僕たちが選んでいこう。

身近なところでいうと、バイオマスプラスチックはレジ袋やゴミ袋などに。生分解性プラは、ゴミ袋やコンポスト用バッグ、ティーバッグなどに使われているよ。特別なことをしなくても、毎日のように使うゴミ袋やレジ袋をバイオマス素材の袋に変えるだけでもエコになるね。

 

 

 

世界各国の企業がバイオプラスチックの研究・開発を行う中、プラスチックに代わる素材も注目されているんだ。

代表的なのは「紙」。紙は木材から作られたバイオマス由来で、生分解性をもつ優れものだよ。
木は育つときにCO2を吸い込むし、燃やしても出るCO2が少ないんだ。もし捨てられずにそのまま残っても、自然の中で分解されるから、環境に負担をかけないカーボンニュートラルな素材とも言われているよ。

耐久性などの問題もあるけれど、技術もどんどん進化しているよ。歯ブラシやシャンプーボトルなど、今まではプラスチックじゃないと難しかったものも、バイオマス由来の素材で作れるようになってきてるんだ。

 

 

---

技術は進化している！僕たちも続こう

世界中のたくさんの企業が、環境に負担をかけないための素材や製品、技術を開発しているよ。
より高性能なバイオマスプラスチックを作ったり、プラスチックに代わる新素材を研究したり。
それだけ世界中で求められている大切なことなんだ。

世界の流れに置いていかれないためにも、僕たちにできることからチャレンジしてみよう！