マイクロプラスチックの問題は、近年さまざまな分野で注目されています。社会的にもマイクロプラスチックについての認識はずいぶん広がり、日常やボランティアイベントでゴミ拾いを始めたり、プラスチックに代わる素材の製品を選ぶ人も増えてきました。
しかし、小さいだけに、マイクロプラスチックの存在は意識しなければ気が付かない場合が多いでしょう。マイクロプラスチックについてしっかりと理解し、環境と健康を守りましょう。
マイクロプラスチックとは?
マイクロプラスチックの存在は、すでに日本ではほとんどの人が知っているでしょう。同時に、マイクロプラスチックの影響に不安を感じている人が多いことも事実です。まずはマイクロプラスチックについて知識を深め、プラスチック製品を適切に扱う習慣を身につけましょう。
マイクロプラスチックとはどんなもの?
マイクロプラスチックとは、5ミリメートル以下の小さなプラスチック片のことです。一般的には海洋ごみとしてもよく知られていますが、実は海洋以外の場所にも広がっています。
私たちの日常生活の中で使われるさまざまなプラスチック製品から、洗濯中に発生する繊維、さらには化粧品に含まれる「スクラブビーズ」や洗剤に含まれる香料などの「マイクロビーズ」まで、マイクロプラスチックはさまざまな形で私たちの生活の中や自然環境の中に存在しています。この小さなプラスチックは、見えないところで私たちの環境に深刻な影響を与えていることがわかってきました。
特に海洋では、魚などの海洋生物が誤って摂取することで、食物連鎖に悪影響を及ぼす可能性があります。さらには海だけでなく、マイクロプラスチックは土壌や大気中にも存在し、私たちの健康や地球環境に対するリスクを増大させています。
\海洋プラスチックごみは年間どれくらい発生している?/
マイクロプラスチックの種類
マイクロプラスチックは、大きく分けると2つに分類されます。
一次的マイクロプラスチック
一次的マイクロプラスチックは、元々5ミリメートル以下のサイズで製造されたプラスチック粒子です。私たちが使用後、排水溝などを経由して、自然環境に流出してしまう場合もあり、問題になっています。
身近な一次的マイクロプラスチック
- 化粧品:洗顔料やスクラブ剤に含まれる小さなプラスチックビーズは、肌を磨くために使われます。
- 歯磨き粉:一部の歯磨き粉にも、歯を磨く際に研磨剤として小さなプラスチック粒子が含まれています。
- 合成洗剤:洗濯用洗剤や食器用洗剤の中には、香りを長持ちさせるためや汚れを落とすために、プラスチック製の微粒子が入っている製品があります。
二次的マイクロプラスチック
二次的マイクロプラスチックは、大きなプラスチック製品が紫外線や風、波などの影響で分解されてできた小さな粒子です。ペットボトル、ビニール袋、食品包装材などが、二次マイクロプラスチックの代表的な発生源です。
出典:環境省『新たな成長のための環境行政 海洋プラスチックごみ対策』p.23
ナノプラスチック
マイクロプラスチックよりもさらに小さな存在「ナノプラスチック」にも注目が集まっています。マイクロプラスチックは、5ミリメートル以下のプラスチック粒子ですが、ナノプラスチックは、なんとそのマイクロプラスチックよりもさらに1000分の1という細かさです。
ナノプラスチックは、とても小さいため肉眼では見ることができません。そのため、どこにあるのか、どれくらいの量があるのかを把握するのが難しく、生物の体内に簡単に侵入し、さまざまな悪影響を与える可能性や、空気や水の流れに乗って地球環境の隅々まで広がってしまう可能性があると言われています。
この記事では、このナノプラスチックも含めた5ミリメートル以下のプラスチック粒子を「マイクロプラスチック」として、まとめて扱っていきます。
マイクロプラスチックの性質
マイクロプラスチックは、その軽量性や耐久性から、環境の中で長期間残存します。さらに、これらの粒子は有害物質を吸着しやすい性質があり、海洋生態系に深刻な影響を与える可能性があります。
最近の研究では、マイクロプラスチックが海洋生物の体内に蓄積されることで、ストレスや健康問題を引き起こすことが指摘されています。このようなマイクロプラスチックは、私たちが食べる海産物にも影響が及ぶ可能性があると言われています。
マイクロプラスチックの何が問題なの?
私たちの生活の中で、プラスチック製品は欠かせないものとなっています。しかし、その便利さの裏には、温室効果ガスの排出、石油資源の枯渇、さらには私たちの環境や健康に深刻な影響を及ぼす「マイクロプラスチック」という目に見えない脅威が潜んでいます。これらの小さなプラスチック粒子は、実際にどのような問題があるのでしょうか。
回収が困難
マイクロプラスチックは、非常に小さいため回収が困難です。大きなプラスチックゴミは目に見えるため、清掃活動やリサイクルが比較的容易ですが、すでに細かくなったプラスチックは、風や水によって広く拡散してしまいます。
自然環境の中で分解が困難
マイクロプラスチックは数百年以上も環境中に残ることがあります。このため、環境に長い時間にわたり、元に戻せないほどの深刻な影響を与える可能性があります。
さらに、マイクロプラスチックはその表面に微細な凹凸があり、重金属やダイオキシンなどの有害物質を吸着しやすい性質があります。マイクロプラスチックが吸着したこのような物質が、生態系に悪影響を及ぼすことが懸念されています。プラスチックのお弁当箱の油汚れが落ちにくいのも、このプラスチックの「ほかの物質を吸着しやすい」性質が原因の1つです。
生態系への影響
マイクロプラスチックは、プランクトンや貝類などの小さな生物から、魚類、鳥類、そして私たち人間に至るまで、さまざまな生物によって誤って食べられてしまいます。体内に蓄積されたマイクロプラスチックは、消化器官を傷つけたり、成長を阻害したりする可能性があります。
また、マイクロプラスチックに付着した有害物質は、生物の体内に蓄積され、食物連鎖を通じて濃縮されていきます。
人体への影響
最近の研究では、マイクロプラスチックが人間の血液中や肺の奥深くから検出される事例が増えています。例えば、オランダの研究では、献血者の血液からプラスチックが発見され、英国の研究では肺手術を受けた患者の肺の中でプラスチック繊維が見つかりました。
マイクロプラスチックが人体にどのような影響を与えるのか、まだ解明されていない部分も多く、世界中で研究が進められていますが、免疫系の異常や、さまざまな疾患を引き起こす可能性が懸念されています。
マイクロプラスチック汚染の現状
マイクロプラスチック汚染は、私たちのプラスチック利用量の増加とともに急速な広がりを見せ、環境や生態系に深刻な影響を及ぼしています。なんと、2050年には海のプラスチックの量が魚の量を超える恐れがあるという予測まで発表されています。
出典:環境省 『令和2年版 環境・循環型社会・生物多様性白書 第3節 海洋プラスチックごみ汚染・生物多様性の損失』(2021年6月)
このような調査結果や予測は、私たちの未来に対する警鐘とも言えるでしょう。また、マイクロプラスチックは海だけでなく、大気中にも存在していることも知っておく必要があります。
近年の研究によれば、都市部の空気中には微細なプラスチック粒子が漂っており、私たちの日常生活や健康に影響を与えている可能性があると言われています。
世界のマイクロプラスチック汚染
出典:環境省『新たな成長のための環境行政 海洋プラスチックごみ対策』p.24
世界の海には、すでに大量のマイクロプラスチックが漂っていると言われています。特に、太平洋や大西洋のゴミベルトと呼ばれる海域では、ゴミの量にも比例して、マイクロプラスチックの濃度が非常に高くなっています。
日本のマイクロプラスチック汚染
出典:環境省『【資料2-2】環境省資料②(海洋ごみ学習用教材高校生用)』p.6
日本の環境省が行った大規模な調査によると、日本近海のマイクロプラスチック濃度は、世界の平均の約27倍、北太平洋の約16倍と、非常に高いことがわかっています。これは、日本近海がマイクロプラスチック汚染のホットスポットの1つであることを示しています。
日本の沿岸では特に相模湾や東京湾、大阪湾などでマイクロプラスチックの濃度が高く観測されています。たとえば、相模湾では日本近海の濃度とほぼ同程度のマイクロプラスチックが見つかっています。 一方で、瀬戸内海では他の日本近海の約1/23倍の濃度にとどまっています。このように、海域によってマイクロプラスチックの濃度に違いがあることがわかっています。
海底土中の調査も行われており、特に河口に近い沿岸部では、沖合部に比べて約10倍ものマイクロプラスチックが検出されています。これは、河川からの流入が大きな要因と考えられています。
また、海産物への影響も現れています。実際に、マイワシやカタクチイワシなどの魚からもマイクロプラスチックが検出されており、調査によると、魚1個体あたり平均で1.89個のマイクロプラスチックが確認されています。特にカタクチイワシでは、2.70個という数値が記録されています。
\海洋プラスチックごみはスカイツリー何基分?/
世界と日本の脱プラスチック対策
世界中で深刻化するマイクロプラスチック問題に対し、国際社会も動き始めています。2022年には、プラスチック汚染を減らすための国際的な枠組みを作ることを目指し、プラスチック条約の交渉が始まりました。また、欧州連合(EU)は、マイクロプラスチックが含まれる製品の販売を原則禁止する決定を下すなど、各国で対策が進められています。
レジ袋規制の状況
2002年にバングラデシュが世界で初めてビニール袋の使用を禁止して以来、レジ袋の規制は世界的な潮流となりました。2018年には、「BeatPlasticPollution(プラスチック汚染を打破しよう)」というスローガンのもと、世界中の国々がプラスチック汚染問題への取り組みを強化し、レジ袋規制はさらに加速しています。
【世界各国におけるレジ袋規制(2018年)】
出典:環境省『plastics-smart プラスチックを取り巻く国内外の状況<第4回資料集>』
上の表からもわかるように多くの国が、レジ袋の有料化や禁止といった法規制を導入しています。例えば、欧州連合(EU)は2019年に使い捨てプラスチック製品に関する指令を発効し、加盟国でのレジ袋の使用を大幅に制限しました。各国の企業も、プラスチック包装の削減や、再生可能な素材への切り替えなど、さまざまな取り組みを進めています。
世界の脱プラスチック対策
2022年3月の第5回国連環境総会で、プラスチック問題に対処するための国際的な条約を作成するための政府間交渉委員会(INC)が設立されました。この委員会は2024年末までに作業を完了することを目指しています。
提案されている規制には、一次プラスチックの生産量を制限することが含まれています。このルールにより、新しいプラスチックの生産量は2019年比で30%削減される見込みで、日本などの先進国では51〜63%の削減が必要とされています。
【Nordic report 2023によるプラスチック汚染対策シナリオ】
出典:環境省『plastics-smart プラスチックを取り巻く国内外の状況<第4回資料集>』
アメリカ
アメリカは、1人当たりのプラスチック容器包装の廃棄量が世界で最も多い国です。2016年のプラスチック廃棄量は約4,200万トンで、世界最多でした。これは、中国(約2,200万トン)やEU全体(約3,000万トン)を大きく上まわる値です。2023年現在でも、アメリカの1人あたりの廃棄量は世界で最も多いと予測されています。
このような実績から、2020年には「Save Our Seas 2.0」法が成立し、海洋プラスチック廃棄物の削減に向けた取り組みが強化されました。州や自治体ごとに規制は異なりますが、2021年には米国環境保護庁が「国家リサイクル戦略」を発表しています。
アメリカは2030年までにリサイクル率を50%に引き上げることを目指し、リサイクル可能な商品への移行や環境負荷の軽減に取り組んでいます。また、使い捨てプラスチックストローの廃止や、プラスチックごみをクリーンエネルギーに変える技術の開発も進められています。
特に注目されたカリフォルニア州の例では、2022年に「プラスチック汚染防止および包装の生産者責任に関する法案」が成立し、2032年までに使い捨てプラスチック食器の使用量を25%減少させる目標が設定されました。また、食品サービス向けの発泡スチロールのリサイクル率を段階的に引き上げることも求められています。
中国
中国は、世界最大のプラスチック量消費国であり、14億人の国民が排出するごみの処理は深刻な問題です。2020年には、プラスチックごみの排出量が6000万トンに達し、これに対する規制が急務となっています。
他国でもプラスチックごみの削減に向けた取り組みが進められており、中国の政策は国際的な規制競争の一環として位置づけられています。中国は、プラスチックによる環境汚染への対策として、2008年に「プラスチック制限令」を施行しました。
この法律では、厚さが0.025mm未満の「超薄型」レジ袋の生産と販売を禁止し、スーパーでの無償提供を禁止して有償化を制度化しました。これにより、スーパーや商店でのビニール袋使用量が大幅に減少し、約140万トンの削減が報告されています。
さらに、2020年1月、中国政府は「プラスチック禁止令」を発表し、2020年末までにプラスチック製品の生産、販売、使用を禁止・制限する計画を打ち出しました。この中には、使い捨ての発泡スチロール製食器やプラスチック製綿棒の禁止、さらに主要都市における非分解性プラスチック袋の使用禁止が含まれています。
欧州連合(EU)
EUは、環境問題に対する意識が非常に高い地域です。2019年には使い捨てプラスチック製品の流通を禁止する法案が可決され、2021年からは他の素材と代替可能な皿やストローなどが規制対象となりました。さらに、プラスチックボトルの回収率を2029年までに90%にする目標も掲げています。フランスやイタリアなどの加盟国でも、積極的な取り組みが見られます。
特にフランスでは、2040年までに全ての使い捨てプラスチック包装を廃止する目標が設定されています。その他の国々でも紙製や木製のスプーンやフォーク、紙やガラス容器の飲料などの販売が増加しています。特に、包装廃棄物に関する新たな規則案が進行中です。2023年3月4日にはEU理事会と欧州議会が包装・包装廃棄物規則案に関して暫定的な政治合意に達しました。 この規則案には、具体的には以下のような内容が示されています。
- 使い捨てプラスチック包装材の禁止:レストランやカフェで使用される飲料や食品、ホテルの小分けシャンプーなどに対して、新たに禁止規制が導入されます。
- 輸送用包装材の最小限化:輸送時に使用される包装材についても、必要最低限に抑える要件が設けられます。
- 再利用可能な包装材の利用率に関する目標値:飲料用や輸送用など、用途別に再利用可能な包装材の利用率を高めるための目標が設定されます。
- リサイクル可能性の基準:すべての包装材に対し、一定のリサイクル可能性を求める要件が課されます。
- リサイクル済みプラスチックの使用要件:プラスチック包装材には、リサイクル済みプラスチックの最低使用量が定められます。
一方で、製紙や食品業界に配慮し、一部の要件が緩和されることも決定されました。例えば、ワインや包装用段ボールなどは法的拘束力を持った目標値の対象から除外され、テイクアウト用容器に関する目標値は努力規定(※1)となります。これには、業界団体からのロビー活動や、一部加盟国の反発が影響しているとされています。
(※1)努力規定
義務ではなく、できる限り努力して達成を目指すように求められる規定のこと。
イギリス
イギリスでは、エリザベス女王が2018年に、王室におけるプラスチック製品の使用を禁止すると発表し、2020年からはプラスチック製のストローやマドラーの供給が禁止されています。2022年には、イギリス全体でプラスチック製包装材に対する課税制度が導入され、リサイクル材使用率が30%未満の場合には課税される仕組みが整いました。
イングランドでは2023年10月から使い捨てプラスチック製の容器やカトラリーが禁止されます。この措置は、すでにスコットランドとウェールズではイングランドに先行して導入されていました。
イギリスの環境・食糧・農村地域省によると、年間27億本の使い捨てカトラリーと7億2100万枚の使い捨て皿が使用されており、そのリサイクル率はわずか10%にとどまっています。この新たな禁止措置に対し、テイクアウト業界や小規模事業者からは懸念の声が上がっています。代替品の導入にかかるコストが増加し、その分を価格に上乗せせざるを得ない状況です。一方で、すでに脱プラスチックに成功している店舗もあり、再利用可能な容器や生分解性の包装を使用することで、環境への配慮を示しています。
インド
インドでは、環境・森林・気候変動省(MoEFCC)が2022年7月にプラスチック廃棄物管理規則を強化し、プラスチック廃棄物の削減とリサイクルの推進を目指しています。この規則は2016年の制定以降、数回改正されており、特に2022年の規制強化は注目を集めました。新たな規制では、以下の3種類のプラスチック製品が対象となっています。
- 使い捨てプラスチック製品:2022年7月1日以降、特定の19品目(例:綿棒、風船用のプラスチック棒、プラスチック製の皿やコップなど)が禁止されました。
- 持ち運び用プラスチック袋:厚みの要件が設けられ、2021年9月30日以降は75ミクロン以上、2022年12月31日以降は120ミクロン以上の厚さが求められています。
- プラスチックシート:原則として50ミクロン以上の厚みを有するもののみ生産・使用が許可されています。
2024年3月には、さらに改正されたプラスチック廃棄物管理規則が施行され、拡大生産者責任(EPR)に基づく生分解性プラスチックの要件が導入されました。これにより、製造業者は製品のライフサイクル全体を通じて環境への影響を最小限に抑える責任を負うことになります。新たに設定されたEPR目標では、プラスチック包装廃棄物のリサイクル率が段階的に引き上げられ、2027年以降には80%のリサイクルを目指すことが求められています。
\生産者はどこまで責任をもつの?/
アフリカ
アフリカ大陸では、54カ国中30カ国以上がプラスチック袋の規制を導入し、環境保護政策が広がっています。南アフリカ共和国は2003年にプラスチック袋の規制を施行し、以降、ケニアやルワンダなどでは厳しい罰則が設けられています。これらの規制は、ごみ処理問題の解決と環境問題への取り組みを目的としていますが、急激な政策変更が企業活動や個人に与える影響も懸念されています。
アフリカでは、2003年以降、プラスチック袋の使用・製造・輸入を規制する国が増加しています。特に、南アフリカ、ボツワナ、ジンバブエでは禁止または課税対象となり、エリトリア、ルワンダ、タンザニアなどでは完全に禁止されています。規制は企業から個人にまで及び、各国で厳格に取り締まられています。
国連環境計画(UNEP)の報告によると、アフリカでは2012年に発生した廃棄物のうち約9割が不適切に処理されており、人口増加や都市化に伴うごみの増加が深刻な問題となっています。都市人口の増加により、消費が拡大し、ごみの量も増加していますが、処理能力が追いついていない状況です。
日本の脱プラスチック対策
出典:環境省『プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律』
日本でも環境問題への意識が高まり、脱プラスチックへの理解が社会全体に広がりました。例えば、環境省は人工芝からのマイクロプラスチック発生を抑制するため、定期的な清掃やメンテナンス、充填剤の管理、教育啓発、代替素材の検討など、多角的な取り組みを呼びかけています。日本政府はプラスチックをはじめ、さまざまな資源をできるだけゴミとして廃棄せず資源として循環利用する、社会全体でのサーキュラーエコノミー(※2)の構築を推進しています。
日本の脱プラスチック対策への具体的な取り組みをいくつか見てみましょう。
プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(プラスチック資源循環促進法)
2019年5月に策定された、プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(プラスチック資源循環促進法)は、プラスチックの使用から廃棄までのライフサイクル全体を見据え、3R+Renewable(※3)の推進によって資源循環を促進することを目的としています。具体的には以下のような取り組みを推進します。
- プラスチックの使用を減らす努力:一度使ったら捨てるようなプラスチック製品を減らし、繰り返し使える製品への転換を促します。
- リサイクルしやすい製品の開発:プラスチック製品をリサイクルしやすい素材や設計にすることで、資源の有効活用を図ります。
- 分別収集とリサイクルの推進:プラスチック製品の分別収集を徹底し、リサイクル率の向上を目指します。
- 企業の責任強化:プラスチック製品を製造・販売する企業は、製品の回収やリサイクルに責任を持つことが求められます。
(※2)サーキュラーエコノミー(循環型経済)
資源を無駄にせず、再利用やリサイクルを通じて持続可能な社会を目指す経済モデルのこと。この概念では、製品のライフサイクルを延ばし、使用後の資源を再び循環させることが重視される。従来の経済モデルは、原材料を調達し、製品を作り、消費され、最終的に廃棄するというリニアエコノミーと呼ばれるものだったが、資源の枯渇や環境汚染が大きな問題となった。
(※3)3R+Renewableの推進
プラスチックを、Reduce(減らす)、Reuse(再利用)、Recycle(リサイクル)の3Rに、Renewable(再生可能)を加えたもの。従来の3Rは、既に発生したごみをいかに処理するかという視点が強かったのに対し、Renewableは、ごみになる前の段階で、再生可能な資源を活用することで、根本的にごみの発生量を減らそうとする考え方。
\詳しく学んでみよう/
\日常生活でも実践できる令和時代のRとは?/
マイクロプラスチックについての研究を推進
最近の研究によって、私たちの身近な森にもマイクロプラスチックが蓄積していることが明らかになりました。この重要な発見は、日本女子大学の宮崎あかね教授を中心としたグループによって行われ、特にコナラの葉におけるマイクロプラスチックの存在が確認されました。この研究結果により、森林が空気清浄機のような役割を果たしている可能性が示唆されています。
また、研究チームは、葉の表面に付着したマイクロプラスチックを効率的に回収するための新しい方法を確立しました。従来の方法では、葉の表面にあるマイクロプラスチックを過小評価してしまうことが多かったのですが、10パーセントの水酸化カリウム水溶液を使用することで、葉の微細な構造を壊さずにマイクロプラスチックを洗い出す手法を開発しました。
この技術の導入により、葉1平方メートルあたり約1000個のマイクロプラスチックが存在することが判明し、日本全体のコナラ林では年間約420兆個ものマイクロプラスチックが捕捉されていると推計されています。
この研究から、林業の再興と森林の適切な管理が、地球温暖化とプラスチック問題の両方に対する有効な対策となることや、都市域における大気汚染対策として樹木を用いたバイオレメディエーション(※4)の有効性が示されました。
(※4)バイオレメディエーション
微生物や植物などの生物を利用して、土壌や水などの環境中の汚染物質を分解・除去する手法。環境を修復しながら持続可能な方法で汚染を解消できること、石油・重金属・農薬など様々な有害物質が対象となること、土壌改良や水質浄化など、広範な分野で利用できることなどの特徴がある。
\「プラなし博士」に聞いてみよう/
\森や土壌とも関連がある海洋プラごみ問題/
企業の連携によるプラスチック回収システムの構築
2019年に設立された「クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)」は、官民が協力し、プラスチック問題の解決に向けた取り組みを推進しています。このアライアンスには、原料メーカーや容器メーカー、食品・日用品メーカーなど、多様な企業が参加しており、サプライチェーン全体を網羅した連携が実現しています。462社・団体が参加し、情報共有や技術開発を通じて、資源循環システムの整備を目指しています。
CLOMAの活動の一環として、日用品メーカーの花王とライオンが協働し、使用済み詰め替えパックの分別回収を行う実証実験を始めました。このプロジェクトでは、小売店の協力を得て、使用済みパックを回収し、リサイクル技術の開発・検証を進めています。回収されたパックは、リサイクラーや花王の工場に設置されたパイロットプラントでリサイクルされ、効果的な回収プロセスやリサイクルしやすい包装容器の設計が検討されています。
環境に優しいプラスチックの開発
「環境に優しいプラスチック」とは、従来の石油由来のプラスチックと異なり、環境への負荷を最小限に抑え、持続可能な社会の実現に貢献できるプラスチックのことです。具体的には、以下の特徴を持つプラスチックが挙げられます。
- 自然由来の原料:植物由来の原料や、海洋由来のプラスチックごみをリサイクルした原料など、自然由来の原料で作られるプラスチック。
- 生分解性:自然の微生物によって分解され、土に還ることができるプラスチック。
- リサイクル性:繰り返しリサイクルできるプラスチック。
- 低炭素:製造過程で排出される二酸化炭素の量が少なく、地球温暖化への影響が少ないプラスチック。
具体的な環境に優しいプラスチックの開発事例を確認してみましょう。
・製造工程の脱炭素化
プラスチックの製造過程では、大量のエネルギーが必要になります。従来は、化石燃料を燃やして得られる熱を利用していましたが、これでは二酸化炭素の排出量が増えてしまいます。そこで、水素やアンモニアといったクリーンなエネルギー源を利用することで、製造過程での二酸化炭素排出量を大幅に削減する取り組みが進められています。
・廃プラスチックのリサイクル
廃プラスチックを原料として、新しいプラスチック製品を作る「ケミカルリサイクル」技術の開発も進んでいます。これにより、廃棄物を減らし、資源の有効活用を図ることができます。また、リサイクルされたプラスチックは、品質が低下しやすいという課題がありましたが、新たな技術の開発により、高品質な製品を作れるようになってきています。
・CO2を資源に変える
二酸化炭素を原料にしてプラスチックを作る技術も研究されています。これは「カーボンリサイクル」と呼ばれる技術で、大気中の二酸化炭素を回収し、プラスチックなどの有用な物質に変えるものです。まだ実用化には至っていませんが、実現すれば、地球温暖化対策に大きく貢献できる技術として期待されています。
しかし、代替品に置き換えたとしても、使い捨てで大量に廃棄してしまっては、ライフサイクルで見るとプラスチックと同様に環境に負担をかけてしまいます。また、紙の原料となる木を育てる持続可能な林業での計画的な森づくりも重要です。
\製造から廃棄までの環境負荷を見える化するって?/
海の環境を守るために私たちができること
私たちの海は、さまざまな生物の宝庫であり、地球の健康を支える重要な存在です。しかし、マイクロプラスチックの問題が深刻化する中、私たち一人一人の行動がその未来を左右することを忘れてはいけません。 さきほど、「3R+Renewable」という考え方を取り入れ、リデュース(減らす)、リユース(再利用)、リサイクル(再生利用)、そして再生可能エネルギーの活用を促進するなどの、日本政府の方針を確認しました。私たち一人ひとりも、この意識を持ちながら、日常生活の中でマイクロプラスチック汚染から海や健全な生態系を守るための習慣を身につけましょう。
ここでは、少し気を付けるだけで誰でもできる、代表的な習慣を紹介します。
マイバッグ、マイボトルを持参する
スーパーやコンビニへ行くとき、マイバッグとマイボトルを持参しましょう。マイバッグは、できるだけ丈夫で長く使えるものを選ぶことで、新しいバッグを購入する回数を減らし、ごみの発生を抑えることができます。マイボトルは、ペットボトルの購入を減らすだけでなく、いつでも自分に合ったものを飲むことができるので、一石二鳥です。しかし、マイバックやマイボトルを選ぶときには注意が必要です。これらをすぐに使い捨ててしまっては効果がないからです。できるだけ長く使える、持ち運びに便利で愛着の持てるマイバックやマイボトルを見つけて大切に使いましょう。
\マイボトルを持って給水スポットを巡ってみた!/
ゴミの分別ルールを守る
日本のごみ分別は、世界的に見ても非常に細かいことが知られています。これは、先ほど日本政府の取り組みでも触れたように、資源の少ない日本において、ごみをできるだけ資源として有効活用し、循環させるサーキュラーエコノミー実現のためです。
例えば、ペットボトルは、分別によって再びペットボトルに生まれ変わることが可能です。また、紙ごみは、古紙としてリサイクルされ、新しい紙製品に生まれ変わります。しかし、プラスチックや紙にもさまざまな種類があります。これらを効率よく資源として循環利用するためには、私たちが生活の中で、ごみを大切な資源として、ルールに従って丁寧に分別することが重要なのです。
\「ゴミ問題」について考える/
パッケージがシンプルなものを選ぶ
商品を選ぶ際には、パッケージがシンプルなものを選ぶことも大切です。特に、紙パッケージはプラスチックよりも持続可能な素材とされています。もちろん、紙も生産の段階で環境への負担はありますが、適切に管理された森林からの紙の利用は、森を育てることにも繋がります。
ただし、紙も万能ではありません。先ほども少し触れましたが、紙の製造過程でも水やエネルギーが使われます。そのため、紙パッケージを選ぶ際は、その製品がどのように作られているのか、どのような素材が使われているのかといった情報をよく確認することが大切です。
\プラスチックからの代替を考えよう/
プラスチック製品を買わない
マイクロプラスチックの発生源は、ペットボトルやレジ袋だけではありません。食器洗いスポンジ、洗濯ネット、洗顔料や歯磨き粉のスクラブなど、私たちの身の回りには、多くのプラスチック製品があり、これら全てがマイクロプラスチックの発生源となり得るのです。
近年では、これらのプラスチック製品に代わる、環境に優しい製品が登場しています。例えば、紙カトラリー、紙トレイ、紙パック飲料、植物由来のプラスチックなどです。これらの製品を選ぶことで、マイクロプラスチックの発生源となるプラスチックの使用量を減らすことができます。
しかし、最も大切な習慣は、使い捨ての製品をなるべく使わないことです。マイ箸、マイストロー、マイカップなど、繰り返し使えるものを持ち歩き、できるだけ長く大切に使いましょう。
衣類も出来るだけ自然由来の素材を選ぶ
フリースなどの合成繊維製の衣類は、洗濯の際にマイクロプラスチックが繊維から剥がれ落ち、海に流出する可能性があります。衣類を選ぶ際は、できるだけ自然由来の素材を選ぶようにしましょう。 合成繊維を洗濯する時には、目の細かい洗濯ネットを使うことで、衣類からのマイクロプラスチックを捕まえることができます。また、洗剤選びにも注意することで、マイクロプラスチックの流出を抑えることが可能です。
マイクロプラスチックを自然界に流出させない洗剤選びとは?
マイクロプラスチックを自然界に流出させない洗剤選びのポイントを紹介します。
- 成分表示をチェック
洗剤の成分にマイクロプラスチックや合成香料が含まれていないか確認しましょう。特に、香りの成分がマイクロカプセルに封入されている製品は注意が必要です。 - 固形や粉末製品を選択する
固形石けんや粉末洗剤は、液体製品に比べて容器内に残る付着物が少なく、廃棄物を減らすことができます。また、プラスチック包装の使用を最小限に抑えることが可能です。 - エコラベルを確認
エコラベルや環境認証を持つ製品を選ぶことで、持続可能な製品を選択することができます。これにより、マイクロプラスチックの使用を避けている製品を見つけやすくなります。 - メーカーの情報を確認
企業が成分について透明性を持ち、環境への影響を考慮しているかどうかを確認しましょう。信頼できるメーカーの製品を選ぶことが重要です。 - プラスチック包装を避ける
プラスチック製の容器を使用しない製品や、リフィル可能な製品を選ぶことで、プラスチック廃棄物を減らすことができます。
\分別できるパッケージで環境負荷を軽減した粉石けん/
まとめ
マイクロプラスチックは、プラスチック製品が劣化する過程で生じたり、意図的に小さくされたりすることによって形成されます。軽量で水に浮かびやすく、環境中で長期間存在し続けることが特徴です。
この小さなプラスチックの粒子は、海に流れ込み、海洋生物に誤って食べられてしまいます。プラスチックには、有害な化学物質が付着していることがあり、それが食物連鎖を通じて、私たち人間にも影響を及ぼす可能性が懸念されています。
また、マイクロプラスチックは海を漂い、美しい海岸の景観を損ねるだけでなく、海洋生態系にも大きなダメージを与えています。毎年、数百万トンものプラスチックごみが海に流れ出し、その量は増え続けています。
また、マイクロプラスチック問題は、SDGs(持続可能な開発目標)とも密接に関連しています。
- SDGs目標3:すべての人に健康と福祉を
- SDGs目標12:つくる責任 つかう責任
- SDGs目標14:海の豊かさを守ろう
目標を達成するためには、個人や企業、政府が協力し、プラスチック使用の削減や適切な廃棄物処理を行うことが必要です。
最も基礎的で重要なのは、マイクロプラスチックを自然環境に流出させないように配慮した習慣を、私たち一人ひとりがしっかりと身につけることです。マイクロプラスチックの問題は、世界中のすべての人々に関わる問題なのです。
共に考え、行動することで、未来の世代に美しい海と豊かな自然を引き継いでいくことができるはずです。まずは自分に無理なくできることから始めてみましょう!
参考・引用文献
【マイクロプラスチックとは何か】
福岡市『海洋ごみ問題・海洋プラスチックごみ問題を考えよう!1.海洋ごみ・海洋プラスチックごみとは』(2024年4月)
国立環境研究所 資源循環・廃棄物研究センター『陸上の廃棄物が海洋マイクロプラスチックになるという話』(2019年2月)
日本学術会議 日本学術会議健康・生活科学委員会・環境学委員会合同環境リスク分科会『マイクロプラスチックによる水環境汚染の生態・健康影響研究の必要性とプラスチックのガバナンス』(2020年4月)
環境省『マイクロプラスチック問題の現状と対策』(2023年5月)
国立研究開発法人 海洋研究開発機構『JAMSTECにおける海洋プラスチックに係る取り組みについて』(2019年5月)
環境省『海洋プラスチックごみ』(2023年7月)
環境省『海洋プラスチック問題について』(2018年7月)
国立環境研究所『マイクロプラスチックより小さい“ナノプラスチック”とは』(2023年3月)
【マイクロプラスチックの何が問題なの?】
NATIONAL GEOGRAPHIC『第1回 忍び寄るマイクロプラスチック汚染の真実』
東京工業大学『マイクロプラスチックが生態系に与える影響を研究』(2022年12月)
経済産業省 METI Journal『【親子で学ぼう時事問題】プラスチック削減と資源循環社会』(2023年8月)
環境省『海洋プラスチックごみ』(2023年7月)
日本野鳥の会『第9回 マイクロプラスチック汚染の脅威2 “化学物質による生物への影響”』
日本経済新聞『血液や肺に侵入 マイクロプラスチックは有害か?』(2022年6月)
国立研究開発法人 海洋研究開発機構『海に流れたプラスチックは、海洋生態系、経済・社会にダメージを与える』
環境省『洗顔料や歯磨きに含まれるマイクロプラスチック問題』(2016年1月)
【マイクロプラスチック汚染の現状】
環境省『令和2年版 環境・循環型社会・生物多様性白書』第1章 第3節 海洋プラスチックごみ汚染・生物多様性の損失(2021年6月)
AOMI『粒子密度グリッドマップ』
九州大学『環境中に漏れた全世界のプラスチックごみ約60年分の行方を解析』(2022年3月)
環境省『平成29年度漂着ごみ対策総合検討業務 海洋ごみ学習用教材 高校生用』
科学技術振興機構(JST) Science Portal『森の木の葉にマイクロプラスチック蓄積 日本女子大など回収方法確立し実証』(2024年5月)
日本貿易振興機構(JETRO)『EU、マイクロプラスチック添加製品の原則販売禁止を決定』(2023年10月)
環境省『プラスチックを取り巻く国内外の状況』(2018年8月)
ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議(JEPA)『大気のマイクロプラスチック 汚染が進んでいる!』(2024年3月8日)
国立研究開発法人 海洋研究開発機構『二枚貝類が鰓(エラ)からマイクロプラスチックを取り込むことを確認~貪食作用により細胞へ取り込む新たな汚染経路~』(2022年10月)
NATIONAL GEOGRAPHIC『第2回 2050年には海のプラスチックの量が魚を超える!?』
BBC『北極にプラスチックの雪が降っている……最新研究で明らかに』(2019年8月)
日本財団『日本人のプラごみ廃棄量は世界2位。国内外で加速する「脱プラスチック」の動き』(2022年9月)
環境省『マイクロプラスチック問題の現状と対策』(2023年5月)
公益財団法人 海洋生物環境研究所『海洋マイクロプラスチック汚染問題の現状』(2022年11月)
【世界と日本の脱プラスチック対策】
環境省 経済産業省『どうしてレジ袋を有料化するの?』
経済産業省『レジ袋有料化に係る背景について』
UNEP『From birth to ban: A history of the plastic shopping bag』(2021年12月)
経済産業省『資源循環経済政策を巡る動向とそのあり方について』(2023年11月)
環境省『「マイクロプラスチック」の発生抑制・流出抑制に向けて』
経済産業省 METI Journal『「海洋プラごみ問題」解決へ広がる連携の輪』(2022年3月)
The Telegraph『The Queen declares war on plastic after David Attenborough documentary 』(2018年2月)
資源エネルギー庁『カーボンニュートラルで環境にやさしいプラスチックを目指して(前編)』(2022年1月)
資源エネルギー庁『カーボンニュートラルで環境にやさしいプラスチックを目指して(後編)』(2022年1月)
公益財団法人 つくば科学万博記念財団『空気中を漂うマイクロプラスチックを森林が捕捉してくれることを確認』(2024年4月)
NATIONAL GEOGRAPHIC『森の木の葉にマイクロプラスチックが蓄積、「まるで空気清浄機」(2024年6月)
日本女子大学『森林が大気中マイクロプラスチックを捕捉することを世界で初めて実証』(2024年3月)
九州大学『海に漂うマイクロプラスチックの年齢を推定する手法を開発』(2023年5月)
東京大学『生分解性プラスチックは深海でも分解されることを実証 ――プラスチック海洋汚染問題の解決に光明――』(2024年1月)
経済産業省『プラスチック汚染に関する法的拘束力のある国際文書(条約)の策定に向けた第4回政府間交渉委員会の結果概要』(2024年4月)
経済産業省 環境省『プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律について』
JETRO『米カリフォルニア州でプラスチック削減に関する新たな法案が成立、全米で4州目』(2022年7月)
環境省『米国の政策概要』
JETRO『米国プラスチックごみ排出量4,200万トンで世界最多、米報告書』(2021年12月)
国際環境経済研究所『中国で進むごみ分別改革とプラスチック規制(第三部)』(2020年3月)
環境省『中国の政策概要』
国立環境研究所『プラスチックの輸出入規制とリサイクル』(2023年2月)
BBC『中国、使い捨てプラスチック袋を2022年までに禁止』(2020年1月)
日本経済新聞『世界でプラごみ対策拡大 日本は再利用支援、EUは包装減』(2024年5月)
JETRO『EUで使い捨てプラスチック製品の新規制が施行』(2021年7月)
JETRO『EU、包装材のリサイクルや再利用、過剰包装禁止を義務付ける規則案で政治合意』(2024年3月)
アメリカ大使館 アメリカン・ビュー『プラスチック汚染削減に取り組むアメリカ』(2022年5月)
BBC『英イングランド、使い捨てプラスチックの容器やフォークなど禁止へ 今年10月から』(2023年1月)
JETRO『プラスチック廃棄物削減へ、対策が官民で進む(英国)』(2023年12月)
JETRO『インド社会への浸透が図られるプラスチック廃棄物管理規則(インド)』(2023年1月)
日本経済新聞『インド使い捨てプラ禁止令、企業や消費者に根強い反発』(2022年7月)
環境省『砂中に埋没する微小プラスチックの効率的回収方法の提案(ビーチクリーンで使えるクリーナー開発)』(2023年3月)
日本製紙連合会『紙と森に関する基本的読本』(2023年3月)
【海の環境を守るために私たちができること】
政府広報オンライン『海のプラスチックごみを減らし きれいな海と生き物を守る!~「プラスチック・スマート」キャンペーン~』(2019年5月)
環境省 経済産業省『みんなの疑問に答えます』
環境省『プラスチックごみとの賢い付き合い方を考えよう 海洋プラスチックごみ』(2019年8月)